Mini-ITXマザーボード MSI B760I EDGE WIFI DDR4 レビュー

MSI製のMini-ITXマザーボード「B760I EDGE WIFI DDR4」をざっくりチェックします。
本製品は、以下の条件でマザーボードを探している人に向いています。
- Mini-ITX
- オーバークロックをしない人
- Gen 4 x 4 M.2スロットが2本
- Wi-Fi/Bluetooth内蔵
- しっかりした電源設計
- バックプレート一体型
インテル第12/第13世代Core CPUを使って、小型PCを作りたい人に最適の一枚です。
スペックと特徴
| ソケット | LGA1700 |
| 対応CPU | 第12/13世代 Intel Core |
| チップセット | B760 |
| メモリ | DDR4:2本 |
| 拡張スロット | PCIe 5.0 x 16:1本 |
| M.2スロット | Gen 4 x 4:2本 |
| 有線LAN | 2.5Gbps |
| 無線LAN | Wi-Fi 6E |
| Bluetooth | 5.3 |
| ビデオ出力 (バックパネル) | DisplayPort HDMI |
| USB (バックパネル) | Type-C 10Gbps x 1 Type-A 10Gbps x 1 Type-A 5Gbps x 4 Type-A 480Mbps x 2 |
| 参考価格 | 37,000円前後 |
それなりの価格なので、スペックはすごく充実しています。
人によっては以下の点が気になるかも。
- DDR5メモリではない
- 20Gbps対応USBがない
2023年時点では必須の機能ではありません。
メモリのDDR4とDDR5の速度は誤差レベル。DDR5にしても効果はありません。
【追記】DDR5版も発売されました→公式ページ


20Gbps USBを使いたければ上位のチップセットにするしかないです。
Z790なマザーボードってハイスペックCPUが買えるほど高いので、価格に見合った投資かよ〜く検討した方が良いでしょう。
一般的な用途ならB760チップセットで十分だと思います。
開封チェック


箱はめっちゃ小さいです。


170mm x 170mmの小っさい面積の中に、ギッシリ詰め込んだ印象。
8層PCBで、オーバークロック非対応のB760チップセットなら十分すぎる設計です。
拡張スロットがビデオカード用の1本だけなのと、メモリスロットが2本なだけですが、もっと高性能で高価なMini-ITXマザーでも同じ拡張性になります。
CPU電源回路とM.2スロットに大型ヒートシンクを搭載。
白と銀のカラーリングにMSIドラゴンがプリントされたデザイン。
安っぽさは微塵もありません。




付属品はシンプル。
- SATAケーブル1本
- RGBファン延長ケーブル1本
- Wi-Fiアンテナ1組
- M.2ミリネジセット
- 保証書、マニュアル、ステッカー
日本語マニュアルはMSIの製品紹介ページからダウンロードできます。


8+1+1フェーズの電源回路(VRM)。
こちらもオーバークロック非対応のB760チップセットなら十分な性能です。
肉厚なヒートシンクでしっかり冷却してくれます。


バックパネルは一体型で、高級感があります。
USBポートが多く、一般的な使い方なら数が足りないと思う人はいないはず。
青のUSBが5Gbps、赤とType-Cが10Gbps、黒が480Mbpsです。
その他、HDMI、DisplayPort、2.5GLAN、Wi-Fi、音声入出力があります。


グラボを挿すPCIeスロットは次世代規格のGen 5に対応。
「STEEL ARMOR」となっていて、重量級グラボをしっかり支えてくれます。
M.2 NVMe SSDはGen 4 x 4で、大型のヒートシンクを標準装備。




NVMe SSDの固定は一般的なミリネジタイプ。
ヒートシンクの厚みは4mmもあるので、どんな高速SSDでも効率的に冷やしてくれます。




2台目のM.2 NVMe SSDスロットは裏面にあり、こちらもGen 4 x 4です。


使用するケースによってはマザーボードを取り付ける前にSSDをマウントした方が良いかも。
また、背の高いヒートシンク付きのSSDを使うと背面から出っ張るのでケースによっては干渉するかもしれません。


上部にファンコネクターが3つ。
アドレサブルRGB(ARGB)3ピンは1つしかないので、デイジーチェーン型ケーブル(数珠つなぎ)や「RGB/FANコントロールハブ」を活用する必要があるでしょう。


2本のメモリスロット、ATX電源入力。
あまり需要のないシリアルATAは4つもあります。


マザーボードのステータスLEDもしっかりあります。
その他、ケースフロントパネル用のUSBコネクター。
TPMモジュールは一般的な用途だと使うことは無いでしょう。


ケースフロントパネル用のコネクターはこちらに集中しています。
電源やリセットボタン、HDD LED、Power LEDなどで使用します。


Wi-Fiアンテナを取り付けたお姿。
有線LANが使えない部屋に設置する人にとって、必須の機能です。
組み立てテスト
「空冷」と「水冷」で組み立ての実験をしてみます。
【空冷】サイドフロー式
サイドフロークーラーの定番「DeepCool AK400」を取り付けます。


↑バックプレートとリテンションパーツを取り付けた状態。




他のパーツに干渉することなく、綺麗に収まります。
【水冷】240mm簡易水冷
Fractal DesignのLumen S24を付けてみました。


CPU周りがスッキリしてます。


水冷ヘッドがメモリなどの周辺パーツに干渉することはありません。
ほとんどの簡易水冷パーツは問題なくマウントできるでしょう。
CPUの電力設定
詳しい人向けの内容です。
PCを起動して「Delete」キーを連打するとBIOS(UEFI)に入れます。
「Advanced(F7キー)」→「OC」→「CPU Cooler Tuning」から電力設定を変更可能です。


基本はCPUクーラーのタイプでPL1の値が自動セットされます。
- Boxed Cooler 65W(トップフロー型CPUファン)
- Tower Air Cooler 253W(サイドフロー型)
- Water Cooler 253W(水冷)
※使用するCPUによってW数は変動します
使用したCPUはCore i7-12700Fで、65WがINTEL推奨値になりますが、水冷クーラーをつけていたので253Wに設定されていました。
253WにするとCPUの秘めたパワーを引き出せますけど、発熱/冷却音/消費電力が大きくなるので、状況によっては設定を変えた方が良いでしょう。
BTOパソコンの多くは、基本的に65Wになっているはずです。


「Advanced(F7キー)」→「OC」→「Advanced CPU Configuration」から任意のW数に調整可能です。
- Long Duration Power Limit(PL1)
- Short Duration Power Limit(PL2)
例えば、CPUにCore i7-13700/i7-12700を使う場合
本サイトのCPUスペック比較表を参考に、PL1はTDP値の65W、発熱と騒音レベルが問題なければ125W〜180Wまで。
PL2は最大電力の値を推奨します。
BIOS(UEFI)のアップデート


BIOSのアップデート方法は、MSI公式ページに分かりやすく解説されています。


↑要点としては、BIOSファイルをダウンロードして解凍し、USBメモリにファイルをコピー。
8GBほどの容量が少ないUSBメモリがおすすめです。


USBメモリを任意のUSBポートに差してPCを起動し「Delete」キー連打でBIOSを呼び出す。
「M-FLASH」からアップデートファイルを選択すればOKです。
【まとめ】B760チップ最高峰のMini-ITXマザー


冒頭にも書きましたが、以下の条件でマザーボードを探している人におすすめです。
- Mini-ITX
- オーバークロックをしない人
- Gen 4 x 4 M.2スロットが2本
- Wi-Fi/Bluetooth内蔵
- しっかりした電源設計
- バックプレート一体型
販売価格が37,000円前後と、それなりの価格なので「すごくしっかりした造り」です。
B760チップを採用したMini-ITXマザーは2.2万円ほどからあります。(2023年6月時点)
しかし、安い製品はM.2スロットが1つしかない、電源回路がしょぼい、背面インターフェイスが少ないなど、価格相応のデメリットが必ずあります。
ハイエンドなZ790チップは必要ないけど、基本性能は妥協したくない人におすすめの一枚です。
気になる人は、ぜひチェックしてください。
PCパーツ・自作PCの基礎知識















